明治時代の舶来香水 ヘリオトロープ
ヘリオトロープをご存知でしょうか。
繊細な紫に、バニラのような甘い香りの、花です。
また、この花はその香りを再現した香水で知られています。
明治時代輸入された、フランスのロジェ・ガレ社のものが有名です。
夏目漱石の小説「三四郎」で、美彌子さんがつけることでも知られていますね。
当時はどこもかしこも「ヘリオトロープ」だったようです。
「三四郎」では、何度か主人公三四郎が、美彌子の髪の匂いを嗅いだり、香りと気持ちがないまぜになった表現が出てきます。
今でも、人は香りと共に覚えられる気がします。
もちろんそれは香水の香りばかりでなく、シャンプーやボディミルク
もともとの体の香りも含めて。
今はあまり主流ではなくなった「ヘリオトロープ」
当時の女性や街の中は、この花の甘い香りに包まれていたのでしょうか。